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10月13日に再度行われた楠監督の講演を追加して、柔道講座をまとめました。
DVDも必要な方には配賦します。手数料300円をいただきます。必要な方は、私までどうぞ。
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柔道講座2007 東大柔道部監督・楠和久
Ⅰ.攻撃編
◇低く入る背負投
・外中袖を引き手でもつ。引き手は高く引き上げる
・同時に胸骨をめがけて釣り手の肘を当て、止める
・相手の重心の下に入る
・いかに前に崩すか
・まっすぐしゃがみ込む
・スクワットの態勢。両足に重心が均等にかかるように
・手は目線に持ってくる
・両手首が×を作るように
◇相四つで背負いが掛けれないとき
・左相四つでそのまま背負いに行っても返される。
・釣り手を切って背負いに行くこともあるが、切れない場合もある。
・引き手側に回ってずらしてT字型になる。同じ入り方で低い背負い。
◇高い背負投(棟田式)
・片襟から、そのまままっすぐ入るのではなく、大外に入るフェイントで引き手側へ半歩ずらし相手の重心の真下に入る。
・低い背負いほど大きく引き出さなくてもよい。腰にのせる。
◇体落
・片手からの体落としはかかりにくい。
・釣り手側の足を後ろに引き、引き手をななめに流す。
・次に引き手側の足を同じ距離後ろに引き、引き上げると大きく受は崩れる。左手を引き手に添えて体落とし
(注)崩し
・手の力で引き上げても崩しはできない。
・引き手を体重で左右に振ることで崩す
◇支釣込足
背負い・内股は前技(前に投げる技)
逆の技の代表が支えつり込み足。さらにこの技は、引き手の方向(反時計回り)に回る技でもあるので、その感覚をつかむためにも稽古しておきたい。
右足を相手の左足内側に、内向きハの字に進める。引き手は肘を引き上げるのではなく、引き手側の足を一歩踏み込み相手の肘を体側に沿わせつつ上腕骨をロックしてそのまま押し上げて投げる。釣り手はそれを助ける。手首を「く」の字に曲げてまっすぐ引く。自分の足は「ハ」の字に位置させると回転しやすい。
1.組み負けて頭が下がった位置からの支えつり込み足(棟田式)
2.内股に行くと見せかけて逆に支えつり込み足
3.足をクロスさせて支えつり込み足
・やはり引き手側に回る。クロスさせることで距離をかせぎ遠心力を加える。
◇巴投
1.移動式横巴
引き手の方向に真横に移動しつつ進行方向の前にある足を上げ腹に当てて投げる。
2.回転式横巴
引き手の方向に回り、進行方向の前にある足を上げ腹に当てて投げる。
・ケンカ四つで釣り手は上を取り、相手の釣り手を引き手で引いて十字固めへ移行することも可
◇隅返
1.(主に相四つの場合)クロスグリップ
左構えの人が通常は自分の左手で相手の左袖を引き手を引くところを逆の右袖を引く。
左手で相手の後ろ帯を叩くようにしてつかみ、左膝を相手右膝の内側につけつつ押し込む。
右足を外に投げ出すようにして、帯を持つ左手を投網を後方に投げるようにして相手を転がす。
2.ケンカ四つから相手の釣り手を切るタイプの隅返し
相手の右釣り手が自分の左釣り手よりも下にあるとき、右手で相手の右袖をタイトにつかみ、左手も添えて切り落とす。そのまま左手で後ろ帯を叩いてつかむ。相手は後ろ向きになる。ここで左足で大内刈りをかけるようにして追い込み、後方へ投げる。
◇浮技
帯を叩いて持つところまでは同じ。ここから帯を引く方向に反時計回りに回り込み、回転で投げる。左足を投げ出して相手がつまづくイメージ。両手を離さないで、そのまま抑え込みに入る。
回転を加えないと相手は耐えて覆い被さり、抑え込まれてしまう。
Ⅱ.組手編
◇そもそも良い組み手とは:T字のポジションについて
・良い組み手になったとき、いかに技をかけるか(内股の場合)。T字のポジション取りについて
1.相四つ。軸足を踏み込みつつ、上体は逆に振ってT字になる。
2.ケンカ四つ。フェイントで小外で押してT字になる。
◇組手争いの方法
1.右vs左(ケンカ四つ)での組み方(道衣の取り方)
釣り手(襟を取る)から取る場合
・相手と引き手(袖を取る)の取り合いになるが、先に両襟を取ると相手は一本では不安になり、引き手を取ってくるので外側の有利な位置の引き手を巻き返して引く。そのまま動かして技を掛ける。
2.相四つ(右vs右、左vs左)での組み方
-1.最終的な組み手に至るまでの過程は無限にある。
右襟・左襟・右袖・左袖の四カ所を、右手・左手の二本でどの順に取っても良い。
-2.(相四つの場合)片襟から先に有利に組み、引き手側に回る(基本)
左vs左で片襟(釣り手をクロスに)から取る。左足を踏み込みつつ左手で相手の左襟をまずつかむ(足を出さずに手だけで取りに行くと切られて落とされる)。そうすると相手は左手で襟を取りに来るので、とられる前に内側から巻き取るようにして右手で引き手を取る。
それから左釣り手を襟に持ち替える。
ここでいち早く釣り手をひきつつ(相手にぶら下がるようにして)引き手側に回る。左構えの場合は反時計回り。これでプレッシャーをかけ、相手とT字のポジションを取れる。相手の上体が前屈みになったら、ここから少し釣り手を押して相手の上体を戻した方がよい。
-3.片襟を二本でつかんで崩す(日下部基栄がよくやっていた)
片襟を二本で取り、そのままぶら下がり体重で上下動しつつ引き手の方向に回り込み、引き倒す。
-4.(相四つの場合)引き手からつかめた場合
左方向に引き手を流し、相手が嫌がって振り返ろうとするところを釣り手で奥を叩いてつかむ。
◇不利になった場合の対処法
・相四つで自分の左釣り手を落とされて不利になった場合、どう対処するか
1.なんとかして襟を取り返す必要がある。何も持たないのはもっともよくないので、とりあえず持てるところの袖を持つ。そのまま引き手側(反時計回り)に回りつつ相手に自由させないでおき、引き手を離して相手右襟をたぐり、束ねて左手に持たせてやる。そのまま引き手側に回転を続け、釣り手を徐々に上に(首から奥まで)移動させていく。
2.いったん右組みに組む。右釣り手を相手の右肩方向へ移動し、相手と一直線になりながら一気に弓を引くように引くと、相手の引き手が切れる。このとき相手と胸が平行に正対していると切れない。相手と一直線の位置から弓を引くようにすると距離がある分、切りやすい。
・ここで、返す刀で一気に釣り手は奥を叩く。そのまま引き手側に回す。
3.落とされた手を肘を立てるようにすると、道着の構造上切りやすい。逆の手で相手の引き手をはたいて、体を開き気味に引くと切れる。もう一方も同様にはたいて切りゼロに戻す。
4.それでも奥襟をひきつけられた場合、その肘を引き手で引きつけつつ額を二頭筋にくっつけてしのぐ
・内股に入られてカウンターのすくい投げへ
・相手の上体が回るのを阻止する
◇ケンカ四つの場合、ポジション取り
釣り手はあまり問題なく取れる。しかし釣り手にも二つのパターンがある。
1.下から取るとき。
釣り手の拳を当てる位置を、ひと拳分だけ首後ろへ向けてずらして上げる。それだけ優位になる。頭も引き手回りに相手の頭を越えた位置に置く方がより良い。
2.上から取るとき。
肘を鈍角に曲げ、相手の釣り手の内側からねじ込むようにして相手の釣り手を殺す。やはり拳は肩口にねじ込む。
3.下から(補足)相手が力が強く奥を引き付けて来る場合
・下から持つ釣り手は、抜き上げて首をつく
・脇固めを食わないよう完全には伸ばさない
・相手が強く奥襟を引いてくるのに合わせ、釣り手のつっかえ棒を突然脱力して、相手の引く力で接近、投げる
4.上から(補足)外側から
・相手の肘を曲げるように絞り込むが、そのままでは前技には入れない
・そこでいったん小外に振ってから前技で投げる
◇釣り手をとるときの原則
・そのままでは釣り手を取ろうとしても親指が入らない。
・逆手で片襟を取る
・もったらすぐに外に動き、崩す。
・釣り手は持ち替える。さらに引き手側に回りプレッシャーをかける。
・引き付け過ぎていても投げられない。引き手側と逆に釣り手を戻してやると内股の投げる位置に相手の重心がくる。
Ⅲ.防御編
◇内股(相四つ)
1.カウンターのすくい投げ
相手から遠い足を引き、釣り手の肘を引き上げるようにして引き手を離して相手の股間につっこむ。同時に右足も踏み込んで、左足をはずし持ち上げてすくい投げへ。
2.(関連して)自分から攻撃するすくい投げ
相四つから奥襟をつかみ引き手方向に回り、小内刈りのように左膝を相手両足の間に進め、引き手をはなして外から股を抱え込みすくい投げへ。
3.内股(ケンカ四つ)
相手の内股に対し、釣り手を押し引き手を弓を引くように引いて、自分の腰を相手の腰にぶつけてやる。その反動で弓を引く動作で相手の引き手を切る。
この動作への内股を掛ける側のカウンターは、内股をかけるフェイントから逆への支えつり込み足。
◇背負投
1.高い背負い
膝の力を抜いて(抜重)、相手にぶら下がる。
2.低い背負い
ハムストリングの柔軟性が重要。投げられる側に足を投げ出しつっかえ棒にする。
Ⅳ.寝技編(腕挫十字固)
◇十字固(形に込められた意味)
・腕を引き上げ、肩胛骨の下に足の甲を入れる。
・綺麗に投げたときは引き上げて十字へ。
◇十字固のコツ
・両足の締め付けは最重要のポイントではない
・顔にかける足を自分のほうに引きつける。首を刈り、かかとを自分の尻に引きつける。
◇防御する腕の切り方
1.取りたい手が上にある場合
・手首に手首をひっかけて襟を持ち、背筋によって頭側に倒れて切る
2.取りたい手が下にある場合
・まず逃がさないようにする
・相手の腕に頭側の腕をつっこみ、自分の太ももに掌を乗せる。逆の手は畳についてバランスを取る。そのまま相手の頭側の足で頭を刈ると、極まる
・腹側の膝は曲げて腕の下にねじ込むとプレッシャーが大きい。
松原先輩、またDVDお願いします。