ビジネスマンクラス大会ルール

告知・雑談その他

投稿者:松原隆一郎@総本部

 名古屋の愛知県武道館で先週土曜に全国支部長会議が開かれました。私は春からビジネスマンクラスの大会にかんして新ルールを提案させていただいておりましたが、今後は全国でそのルール案を基本としてビジネスマンクラス大会を開いていくことが今回の会議で決定されました。

 ルールの柱は三本あります。

①五級までの基本ルールと四級以上の空道(顔面)ルールは別のグループに分ける。

②それぞれのグループで、「ビジネスマンクラス身体指数」を新たに導入し、少なくとも重量級と軽量級の二つのグループに分ける。「ビジネスマンクラス身体指数」とは、「身長+体重-年齢」です。従来の身体指数が「身長のハンデだけ体重差を認める」というものですが、さらにそこに「年齢ハンデだけ体重差をつける」ということになります。
 つまり、身長170センチ、体重80キロで年齢50歳の人は指数が200で、身長が同じ170センチ、体重60キロ、年齢が30歳の人と同じということになります。

③トーナメントは上限で8人まで、三回戦までとする。参加者が8の倍数とならない場合には二回戦までやワンマッチを活用する。

 以上です。こうした提案が出てきた理由を述べます。
 以前はビジネスマンクラスの大会では年齢が最優先されてきました。また、トーナメントで唯一の勝者を決めるという「空手」的な発想もありました。これらはまだ技術的にも体力的にも大差ない時代には、大いに存在意義がありました。

 ところが一般部で北斗旗に出た方やウェイトをやり込んだ方などが歳を経てビジネスマンクラスの大会にも出てこられるようになりました。そうすると、同世代の重量級では体重差40キロという対戦カードが組まれることがありえます(実際に身体指数では60もの差のある試合がありました)。それでも若い一般部なら稽古が足りていますから、軽い選手はスタミナを利して動き回ったり一発くらい殴られても体力でカバーできるところがあります。しかし週に一・二度の稽古の年配者は、それでは大変危険です。

 また、四級以上に進むと顔面パンチのみならず組み技や寝技など、勉強すべきことがあまりにも多くあります。それなのに基本ルールで急に闘わされるとなると、試合に参加する意欲が薄れてしまいます。白帯でもフルコンの他流で黒帯といった方と当たると、普段は稽古していない基本ルールで負けてしまうということになり、将棋を一生懸命練習しているのにサッカーで負けてしまうような後味の悪さが残ってしまいます。そこで基本ルールと顔面ルールを分けることにしました。

 また三回戦まででも決勝は自動延長ですから、四回は闘うことになります。これについても気力が限界を超えると、大変危険です。

 けれども考慮すべき項目に「年齢・身体指数・ルール」と三つの項目を入れると、どれかを無視して区分するしかなくなり、たとえば30代・40代前半・40代後半のそれぞれに重量級と軽量級を設け、ルールは相手次第で混合、といったことになっていました。そこで思いついたのが、年齢を「引き算」するというやり方です。

 しかしこのやり方でも、「一歳は1キロと同じでよいのか(0.5キロが適当ではないか)」「参加者が8の倍数でない場合にワンマッチで承諾してもらえなければどうするか」「実力差がある場合に、高齢であっても初戦だと元気だから体重ハンデは危険ではないか」などの疑問があります。これについては、今年一年大会を各地で開き、結果を次の支部長会議で持ち寄って検討し、ルールの改定もありうる、ということとなりました。

 小生としましては、長年の希望が受け入れられて、嬉しい限りです。7月2日の大会から施行されますので、みなさん、そのおつもりでいて下さい。

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