清水和磨「ラスト・サムライ in 空道」(その4)
未来へ向けて・・
–:じゃあ、ご自分の今後の希望としては、どんなことを最後にされたいですか。大道塾の中で。
清水:とりあえず春というか5月で職員を辞めるので、その後のことも考えなきゃいけないんです。
–:今は職探し中?
清水:そんなんじゃないんですけど・・・
–:試合そのものはどうですか。春は出ない?
清水;春は出ないです。もう自分の中で…体力別に出てる人たちには申し訳ないですけど・・興味ないですよ。80キロ以上ある人間にとっては、階級別の最強はあまり意味がないです。
でも今度の北斗旗出る選手は頑張ってほしいです。一度優勝する事での意識の変化は、稽古100回分以上の物がありますし、他流派も体力別の方が出てきますからね。
–:無差別と同じ相手で、しかも層が薄いからね。
清水:あと2面でやって、何か散漫じゃないですか。無差別をやっちゃうと何かもういいかな…って。
–:次となると、今年の無差別?
清水:いや、正直もう体がおかしいんで・・
–:それは藤松君とやって?
清水:いや、あれじゃないです。あれはたまたまそうだっただけで、ウェイトやめたのってこれもあったんです。できなくて。医者に行かないとどうなるかわからないですけど、おそらくリハビリとか何とかやんなきゃなんないんで。まあ普通に日常生活に支障はないですけど、やっぱりミットとかはほんとにダメ。ちょっとやっただけで。だから追い込むにも追い込みようがなかったんです。走るしかなかったんで。そうなんで、とりあえずどうしようもないですよね。リハビリやっちゃわないと。あとはやっぱり教えるとかそういう方ですよね。
–:支部を作る計画は?
清水:それはありますね。ただ地元にするのか関東にいるのかっていうと・・まだ関東だって支部がないところは沢山あるじゃないですか。地元の方もほとんどないですね。
–:今のところ希望はそんな感じ?昔を知ってて今を知ってる私たちからいくと、仮に清水選手が出ないとしてね、藤松君が1人いるわけですが、彼中心のこの体制自体は、現実的にどうなっていくと思いますか、次の世界大会に向けては。
清水:正直、世界大会ってどうなるのかなって・・代表4人って誰が出るのかなって、だっていますかね?270以下、270以上ですよね?
–:藤松はどんどん体重を軽くしてるしね。
清水:藤松はまあ一番重いクラスに出るでしょうけど。あ藤松も次はやるんでしょうけど、その次はわかんないし。あと単純に80キロくらいの人間をあと4人。僕らが結構抜けちゃいますからね。「秋田のスター」小松洋之先輩はレシェトニコフにビビった自分に納得出来ないって、出たいみたいですけど。
–:いやもう、どうやって強くするのかな?寮生がいなくなっちゃったらね。そうなると、大学生くらいしかないと思うんですよ。暇な時間があって毎日できるのは。柔道だったら学生と卒業後数年が全日本選手ですからね。今回の成果は早稲田なんで、あそこにてこ入れしたり他大学にも真似させたりしない限り、きついんじゃないかなって気がするんですけど。
清水:最初に試合を絶対やりたいとかって思わせないと・・。昔はそうだったじゃないですか。だから自分も最初はそういうミーハーな感じとかがあったんですけど、若い時ってそれでいいと思うんですよね。二十歳くらいのときに社会体育とかそういう難しいことを最初から言ってるやつなんていないと思うんですよ。
よこしまって言ったら変ですけど、多少その物欲っていうか普通に俗っぽい目標があって最初入ったっていいじゃないですか。それが出だしなんで。それがないとまずダメでしょう。
–:その段階が今は希薄だ、と。
清水:例えば、今、お金もすごくかかるじゃないですか。道着にしろビジネスマンだとサポーターとか、審査とかはせめて今までのでもいいとかにしないと。公式のじゃないと審査も受けれないっていうのは、つまり最初に4万とかかかるってことですよね。審査まで受けることを考えると。プラス拳サポとか、スーパーセーフとか、厳しいですよね。ちょっと始めようかっていう額じゃないですよね。
2009年ですよね・・・・・。今から急に人がばーっと入ってくるってことはないと思うんですよ。だからほんと第3回を考えるとやっていけるのかなって気はします。
–:第4回はロシアでやるの?
清水:そんなことになったら誰も勝てないですよね。
–:こういう暗い終わり方もたまにはいいかもしれないですね。昔のことも今のことも知ってる長老選手から苦言を頂戴したということで。
長々とありがとうございました。
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