黒ひよの【空手ことはじめ】その2

黒ひよの稽古日記

空手の起源は諸説紛々というのが実情のようです。
沖縄、つまりは琉球王国で始まったことは確かなのですが、肝心の琉球の
古文書で空手に触れているものはまったくないそうです。

そんななか、どうやら一番多くめにしたのが貿易説です。

【海洋貿易輸入説】
昔、琉球はアジア諸国とさかんに交易をしており、それら貿易相手国から
伝わった武術と、琉球にもとからあった武術「手」が独自に発展をとげた
というものです。
この「手」は、ティーと発音するそうです。
「て」ではないのですね。

また、この説に似ているものに、漂着説もあります。
四方を海で囲まれていますから、船の往来があるわけです。
しかし何しろ昔のことですから、その船のクオリティはクイーンエリザベス
Ⅱ世号なみというわけにいかず、時化などがあろうものならエライことに
なってしまいます。
そのような船が期せずして琉球に漂着し、武術の心得のあった船員が土地の
人たちに教えてくれたというのが漂着説です。

【久米三十六姓導入説】
1392年、中国は「明」という国だったのですが、この明の福建省から
「ビン人三十六姓」という職能集団が移り住み、琉球に技術や学芸をもたら
したそうで、その時いっしょに中国拳法が伝えられたというものです。
ビンは門がまえに虫と書きますが、私のPCでは表示できませんでした。

他にもまだまだありまして、例えば舞方(メーカタと読むそうです)と呼ばれる
琉球舞踊から「手」が生まれ発展したという説や、日本から柔術が伝播したとする
説などです。

もしかしたら、起源はただひとつなのではなく、これらのうちいくつかが
混ざった可能性もあるのではと考えました。

このころの人たちはどんな風に稽古をしていたんだろうか、何を思って武術を
やっていたのだろうか、などと空想が広がります。
私みたいに「うぁ、また蹴られちゃったよ、また青アザだよ」なんて考えている人がいたら面白いのですが。

1392年って、日本は鎌倉時代が終わり、室町時代が始まったころですよね。
単純に足利義満→一休さん、などと連想している場合ではないようです。
今日のところはここで一区切りにしますが、また明日お会いしましょう。

黒ひよの稽古日記

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