黒ひよの【空手ことはじめ】その12

黒ひよの稽古日記

剛柔流は、宮城長順(みやぎ ちょうじゅん)によって始められ
た流派です。
聞くところによりますと、剛柔流は「耐える」ことに重きをおい
ているそうです。
打撃を避ける、あるいは受けるのではなく、打たれ強いことを
重視しているのだそうです。

宮城長順は、1888年(明治21)年、沖縄県那覇市に生まれました。
14歳で東恩納寛量の弟子となり、厳しい修行に耐えたそうです。
そして師匠の命により、1915年、中国福建省に修行の旅に出ます。
そこでは、中国拳法を修得するだけではあきたらず、古い文献
にもあたり、研究を積んだそうです。

帰国後は、那覇手と中国拳法である鳴鶴拳をもとに、さらに徹底
した研究を行います。
その成果は、独特の呼吸法を用いた息吹の使い方、空手修得
のための予備運動法、補助運動法など合理的かつ科学的な分野に
までおよんでいます。
この研究にみずからの発想を取り入れて、剛柔流は生み出された
のです。

剛柔流の名は、中国の古文献「武備誌」にある、拳之大要八句の
なかの「法剛柔呑吐」より命名したといわれています。

宮城長順が没したのは、1953年(昭和28年)10月のことでした。
「拳聖」と呼ばれた一生でした。

宮城長順がどんな修行をし、どれだけ熱心に研究をしていただろうか、
と思います。
タイムマシンに乗って、「拳聖」の活躍ぶりを見てみたい、そんな
気持ちがするのです。

黒ひよの稽古日記

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