第41話:栄養ドリンク

門間理良の黒帯への階段

 このところ本務が忙しい。連日午後数時間を使っての会議が続いている。オレが会議の中心人物の一人なのでさぼるわけにもいかない。

 真面目に会議していると帰宅しても頭がどうにも働かず、月2回締め切りのくる連載原稿も2日待ってもらった(内容は中国の神舟7号の船外活動成功)。休日もなかなか休めない。学習指導要領改定のための会議で、日曜出勤が続いているからだ。土曜日は本務から解放されているのだが、午前と午後に大学で1コマずつ講義をもっていることもあり、休み無しの状態だ。それに大道塾もある。

 だが、先週土曜はどうにも疲れがたまっていて仕方がないので、大道塾は休んだが、講義はそうはいかない。

 朝はいつも大学そばにあるマックでホットコーヒーMサイズとアップルパイを買って行く。講師室に着くとレジュメを必要部数コピーする。いつもは両面コピーを取るのだが、それすら億劫でそのまま片面コピーだ。アップルパイは食べて、コーヒーを教室に持ち込んだ。

 「今日は疲れていて、」などという話をしながら教卓に資料を並べていたら、コーヒーを溢してしまう:cry:。

 もうがっくりだが、学生にもオレが疲れていることが十分に伝わったに違いない。いつも熱心に最前列で聴いてくれる女子学生がティッシュをくれた。ありがとう!

 講義が終わって、男子学生1人と昼飯のカレー(御茶ノ水はカレー屋が多いので有名である)を食し終わって御茶ノ水駅に向かう道すがら、学生と栄養ドリンクの話で盛り上がった。

 そこで、近くのドラッグストアに入り、リポビタンDデラックス(だったと思う。471円)を買い、駅側の神田川に掛かる橋の上で2人で一気飲みした。

 学生は「なんかパワーが出てきましたよ!」などというが、オレには何の変化の兆候もない。少なくともこの値段の栄養ドリンクは効かないようだ。かと言って、1本3000円もするようなものを買うのも惜しい。

 挽いたコーヒー飲んでも、ぐっすり眠れるオレにこの手の刺激は効かないのかも知れないなあ。 🙁