ラグビーのタックルについて(タックルポイント)
タックルに入る角度と相手の体の場所をタックルポイントといいます。
大まかに整理すると下記のタックルポイントが定義されます。下記以外に、スマザータックルといって、相手にボールごと抱きついて引き倒し、ボールを殺すというものもあります。
【背後から入る場合】
■後ろ腿
相手の後ろから追いかけて倒すタックル。
腿の後ろ辺りに肩を当てて、腕を下から相手の膝下辺りから締め上げ倒します。
後ろからのタックルは、スパイクで顔を蹴られることが多いです。僕も前歯蹴られて神経抜きました。
【横から入る場合】
■膝横靭帯
横からタックルに入る場合は、相手の体の弱い部分である、わき腹と膝の横の靭帯の部分に入ります。
【正面から入る場合】
■足首
体格の大きな相手との距離が10メートル程度以上離れていて、相手もこちらに向かって突進してくる際に有効です。
実際には膝から下の部分にコンタクトします。
この場合は、基本の踏み込むタックルというより、スピードをつけて地面すれすれに飛び込むようなタックルになります。
どんなに大きな相手でも、スピードつけてここにぶつかると倒れます。
格闘技では使えるシチュエーションはあまりなさそうですね。
■もも
初めてタックルの練習を行うときに、この腿に入る形を教えられるほど基本の箇所です。
有効なのは、相手との距離が3メートル以上離れている場面でしょうか。
■腹
密集の中でのタックルに適しています。相手との距離 1m ~ 1.5m 程度。
格闘技で一番使えるタックルポイントだと思います。
■胸~首
現在のラグビーでは、ハイタックルという反則に取られてしまいがちの箇所です。
特に胸の上部に入ると反則にとられます。
ただ、この箇所に勢いを付けてぶつかられると、バランスを保つのが難しく倒され易いです。
ハイパント攻撃といって、ボールを高く蹴り上げて、相手がボールをキャッチした瞬間にタックルして倒す攻撃の際に有効でした。
僕も一度、上のボールをキャッチした瞬間にこのタックルを受け、しかも相手の頭が自分の頭に当たり、コンマ何秒か意識が飛び気付いたら倒されてました。
このタックルポイントの有効性は下記の動画を観ると判り易いかと思います。
【ラグビータックル名場面】
見れない方はこちら↓
http://www.break.com/index/rugbyhits.html
http://www.youtube.com/watch?v=xvMFHXcd0yQ
この動画でのタックルは、相手もスピードに乗って走ってるので相対速度がかなりあるのと、相手との距離があるので格闘技でのシチュエーションとは異なる為、そのまま使えはしないですが。。。
ラグビーでは倒した後、すぐにボールに働きかけなければいけないのですが、この動画を見ると倒した後すぐに立ってボールに働きかけているのが判るかと思います。
空道の場合だと、立ってニーインザベリーで極めですかね?
ディスカッション
コメント一覧
伊東大地
タックルの技術かなり洗練されていますね。
でも、全力疾走してるとこにぶつかっていくんだから
するほうも、される方もクリーンヒットした時の衝撃は
かなりのものですね。
映像は人が浮いてましたね。
野々山一郎
する方も凄いけど、される方もボールを持って密集に向かって走っていく勇気というのは、どうやって培うのだろうかと思ってしまいました。野蛮だなあ(笑)
佐藤和浩
>伊藤先輩
そうですね。これくらいスピードつけられると威力出ますね。
>野々山先輩
ボールを持ったらとりあえず前に進むしかないですからね。
先輩組手も野蛮なような・・・
松原隆一郎
いや~これ凄いね。
といっても、タックルに行ってる方ではなくて、やられてる人。
体、いったいどうなっちゃうんだろ?
組技は受け身があるでしょ?
このぶつかる衝撃は、緩和するものがないように見えるもんねぇ。
下村 博美
映像でのタックルはすごいですね!
でも、映像の選手の皆さん顎を引いて丸まるという基本的なのはしっかりやっているようにみえますね?
というかあれだけ強烈にタックルされれはそれくらいしないと体が持たないでしょうから。でもあれだけ強烈だと当たったところはもちろんですがへたにふんばると腰にきそうですね?
(ましてや佐藤先輩のように顔面の怪我はもっと大変ですし)
ケアなどは特別なものがあるんでしょうか?
黒ひよ
この映像、強烈です!
人が真横に吹き飛んでますよぉ~ 😀
こういった衝撃を受けるための練習ってするものなのでしょうか?
アメフトみたいにガードをつけてるわけでもないのに、すごいです。
佐藤和浩
>松原先輩、下村さん
そうですね。倒れる際には顎を引いて倒れる練習はします。
今までの経験から、衝突時の体の仕組みって、どちらか軟らかい方が一方的に衝撃を吸収するような気がしますがどうでしょう?
なので、当たる瞬間は力抜かないよう意識してます。
>黒ヒヨさん
スパーと一緒で、場面ごとのアタック&ディフェンスとか、対人タックル錬とかでやりますね。
松原隆一郎
やってみたことがないのでラグビータックルについては良く分からないのですが、衝撃を消すことについては、柔道では受け身があります。
これはご存じの通り、畳を腕で叩くんだけれど、それだけでなくて「体を球にする」ような気持ちになると衝撃が縮小されるみたいです。昨日、朝からキッズ柔道に息子とともに参加して、よそ様の幼児も含めて100回は投げられてやってきました。次第に慣れてきて、衝撃が薄れるような気がします。
ぶつかるショックも、気持ちの持ち方でずいぶん違ってくるような気がするのですが、どうでしょう?
下村 博美
(今までの経験から、衝突時の体の仕組みって、どちらか軟らかい方が一方的に衝撃を吸収するような気がしますがどうでしょう?)
佐藤先輩の意見は強度計算上ではありじゃないでしょうか?
強度計算や衝撃計算式上ではわざとやわらかい部分を作って力の逃がしを入れることもありますから。
ただ、人体は機械と違いますから力を入れて衝突した場合(全身が完全な剛体というわけにはいきませんから)実際にどの程度の防御効果があるかは分かりませんが・・・