突然ですが・・・

告知・雑談その他

投稿者:牧登@総本部

すでに読まれた方もいらっしゃるとは思いますが、
最近、新潮社から出版された
『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』
というタイトルの本はものすごく面白いです。

不世出の柔道家、木村政彦先生の伝記を
いくつかのエピソードごとに章立てして
ドキュメント風に描いたものですが、
それがそのまま明治以降の日本の格闘技史に
なっているような感じです。
東先生もインタビューで登場していますし、
あとがきには松原師範代も
取材や編集に協力されたことが記されています。

いろいろな話が展開している中で
思わず「ほーっ」と唸ったのは
講道館の創始者の嘉納治五郎先生は
現在の柔道ルールでの試合は
「自分の考えとは違う」として批判的だった
というエピソードです。
その理由は、相手の突きや蹴りを想定せずに
いきなり掴みにいくのは実戦的ではないと考えたからだそうです。
同様に大正、昭和にかけて
実力的には講道館を凌駕していたとも言われる
高専柔道にも批判的だったとのこと。
その理由は書いていませんが
最初から引き込んで寝技にいくのは
同様に実戦的ではないと考えたからではないでしょうか。

つまり嘉納先生が理想とした格闘技って、
今の柔道よりも空道に近いんじゃないかなと
勝手に思ってしまったのですが・・・。
当時は今のような拳サポやヘッドギアを
作る技術もなかったそうですが、
もし、あったとしたら
その時点で空道に近いものが生まれていたのではないかと・・。

まだ、半分ほどしか読んでいないのですが、
この先、読み進むのが楽しみな本なので
ちょっとだけ紹介させて頂きました。

押忍 💡

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