第48話:楽しい年末審査会

門間理良の黒帯への階段

 2008年12月23日、池袋でその年最後の審査会が開かれているとき、私は大手町のレストランにいた。私自身は審査を受ける腹積もりであったのだが、そろそろ申し込むかという段になって、大学院時代の後輩から結婚披露宴への出席をお願いしたいとの電話を受け、そちらを優先したのである。私は世間の付き合いを重視するタイプなのだ。

 昇級審査は年に何度かあるが、彼の結婚披露宴はおそらく彼の人生で一回しかないはずだから…(そうであってくれ!)。

 披露宴会場には日本を代表する若手・中堅の中国研究者が半分近く集まっていた。もしこのレストランに巡航ミサイルを撃ち込まれたら、日本の中国研究は十数年停滞するだろうな、などと考えてしまった私は、東アジア安全保障問題の研究者である。

 ちなみに現代の巡航ミサイルは、正しいデータが入力されていれば、「このビルのこの階のこの窓に」飛び込ませることが可能なのだ。イラク戦争のとき、サダム=フセインの居場所の特定にアメリカ(軍)が血眼になったことを思い出していただければわかると思う。

 だが、幸いにもそんな事件も起こることなく、盛況のうちに披露宴もお開きになると、私はその足で池袋の審査会場に向かった。

 その日、総本部ビジネスマンクラスの先輩や友人たちも審査を受けていたのである。しかし、時間的にはもう審査が終わっていても不思議のない時間に私は池袋に到着した。

 そこで、TBS勤務のM先輩に電話をかけてみた。マスコミだったら携帯にすぐ対応すると思ったから…。ところが返事無し 😮

 そういうもんだとあきらめつつ、私は「ダメ元」で審査会場にたどりついた。すると…、まだ審査たけなわという状態である。???

 進行が遅いとは感じたが、その場に即順応した私は場違いなスーツに白ネクタイ姿で声援を送った。

 実は昇級審査を受けない身分にオレは憧れている。昇段や昇級の審査で先輩や友人が痛い思いしているのに、こっちは「がんばれ~!」で済みますからね。 お気楽な身分、最高じゃないですか 😀

 それともうひとつ。「応援に行くこと」それ自体が重要なことだとオレは思っている。松原先輩つながりで、東大柔道部のブログをときどき見てもいるが、その中で最近、柔道部監督がOBの参加の重要性を強調されていた部分があった。大道塾総本部BMCに即して言えば「OB」ということはなくても(社会体育の理念的にはそうでしょ)、友人や先輩の昇段・昇級審査に応援に来るという皆さんは少なからずいらっしゃる。これは、昇級審査や昇段審査を受ける人間からすれば、非常に嬉しいことだ。オレも、こういうときは皆からパワーをもらっている感じがする。

 その結果? 上野先輩、酒井先輩は参段に昇段され、松並先輩も弐段を獲得された。めでたしめでたしである! 惜しくも昇段を逃した先輩もいらっしゃったが、土曜の通常稽古後の自主錬での意気込みからみても、次回に雪辱を果たされるものと私は確信している。そのほかにも多くの仲間が無事昇級している。丸亀さん、頑張りましたね~!(着いたのが遅かったので、他の人の組手をあまり見ていないのだ)

 結局その日は、池袋東口の居酒屋でビジネスマンクラスの飲み会をしていると、事務局長からの「早く来い」の呼び出しを受ける形で松原先輩らがビジネスマンクラス代表としても道場に先乗りされた。それを追う形であとかビジネスマン有志が総本部3階に馳せ参じた。その場で順に自己紹介などをした。気分よく酔っ払わせてもらったが、頃合いを見て植竹さんとオレは静かに道場を後にしたのであった。