ビジネスマン戦記 – 試合編 2

ビジネスマン戦記

ビジネスマン戦記

文(実況解説以外):一号・西村知子
写真:松田智大先輩、一号・西村知子
ビデオ撮影:五号・嶋直美

試合実況

ビジネスマンクラス 4級以上 中量の部
遠藤さん一回戦

お互いに距離が遠く、2人ともに蹴りを空振り。相手選手は蹴りの方が得意なのか、次第に距離をつかみ、強烈な蹴りを当て始める。

遠藤さんが左フックを打って当たらなかったところに相手選手の強いパンチがカウンターで当たり、体がぐらっときてしまう。このパンチで「効果」を1つ取られる。

遠藤さんは気迫十分だが、左ストレートに力が入りすぎているのかかするだけでクリーンヒットしない。前に出ている時に真正面に立つためか、振り回してくるパンチがつい当たってしまう。遠藤さんのインローがかなり強烈に当たるが、相手選手の蹴りもボディをとらえる。

蹴りだけでいくと互角だが、パンチの攻防で先に当たった者が勝ち、という内容だった。前に出る気迫は十分だったが、判定負け。

次の重量級は「ワンマッチスーパーファイト」の予定でしたが、当日になって組み合わせが変更され、急遽4人によるトーナメントになりました。

ビジネスマンクラス 4級以上 重量の部
伊東さん一回戦

最初に組み合ったところ、伊東さんが左足のズボンを強く引き上げて胴タックルのような状態で相手選手を引きずり倒す。ガードポジションのままでグラウンド時間が終了。

伊東さんは右ロー、組んだ瞬間に相手選手の右フックがヒット、離れ際に伊東選手がミドルを返す。

互角の激しい攻防。ここで伊東さんの右ローからのフェイントの右ストレート、これが強烈に顔面を捉える。相手の右ローをすかして右フック、さらに離れ際、左フック。最後の三発は伊東さんに好印象を残す。伊東さんの判定勝ち。

続いては総本部同士の対決です。

ビジネスマンクラス 5級以下 重量の部
小原さんvs西原さん一回戦

小原さん、いきなり前に突っ込んでいき、左肩で西原さんを押し倒す。パンチというよりも、肩と頭突きで押し倒した感じ。

この展開が幾度も続く。次もいきなり衝突、そこから右ローの蹴り合いに。西原さんも押し負けていない。ただ、小原さんは自分は正面から押し、西原さんの押しは横にさばいて力を逃がしているようだ。西原さんのセコンドからも「回り込んで」という声がかかる。

西原さんが前蹴りから出ていくところ、小原さんは構わず前に出て行って右ローを当てる。また右ロー、右ロー、右ローの連打。

西原さんもよくパンチで応戦していたが、ここまでの集中からスタミナが切れてきたのか頭が下がってくる。小原さんの右ローが相当効いたようで西原さんは棒立ちに。小原さんに右ローで効果1がつき、試合終了。

「ありがとうございました!」

一般女子の部
菅原さんグループ第一試合

相手は世界大会出場者。菅原選手が追い掛け回すのに対して、相手選手は豊富な運動量でバックステップから蹴りをかわし際に蹴り返す展開に。

菅原さんは何度もハイを右・左で蹴るものの、軸足が今一歩踏み込めていないので足が伸びない。そこに相手選手はコツコツとローを当てる。菅原さんはローに切り替えると当たり始めるものの、相手選手はパンチからハイへと蹴りを散らし始めて、ヒット数で逃げ切られる。

男性の四級以上は基本ルールでは真正面から潰しにくるタイプが多いが、女性はむしろスタミナにまかせて顔面用のステップを踏みながら当てては動くタイプが主流であることがよく分かる一戦だった。

間合いのマジックと攻撃するときに四発は当てるコンビネーションで誤魔化されはしたものの、菅原さんは前に出続けたし蹴りの数は互角。本来、基本ルールは打ち合って体を鍛え、気迫を錬るためにある。立派な試合だった。

「ありがとうございました!」

一般女子の部
宮崎さんグループ第一試合

宮崎選手さんの相手も世界大会日本代表選手。

やはり相手はステップで左右に回りながらパンチから蹴りへとつなぎ、その蹴りも上下左右に散らしてくる。対する宮崎さんはパンチだけで応戦。しかし腕だけでは距離が届かない。

相手選手はステップからのコンビネーションを高速で回転。宮崎さんのパンチは当たってはいるものの、左右のステップで力を削がれている様子。

宮崎さんはなんとか手を出しているが、当たらないので攻撃が次第に減ってくる。

手数は半分くらいか。宮崎さんの判定負けでした。

一般女子の部
菅原さんグループ第二試合

黒姐さんの試合が終わり、さあ次は誰だっけと次の選手に目をやると、そこにはなぜか2号がいます。

本来は午前の部の最後のあたりに1試合、昼休み後の午後の部の最初に1試合だったのですが、時間が押した関係で昼休みがなくなってしまったのです。休憩時間はわずか3分。
そんなんありですか!いいんですか、とビジネスマン応援席に目をやると、松原先生もうろたえているのがわかりました。やはり予想外だったようです。

ですが今さら待ってくださいと言える状況ではありません。
2号の試合が始まりました。

「しんどいの」

菅原さんの第2試合、三分間をおいただけで初戦の相手と戦うことに。

事前に察知していれば不公平を申し出たところだが、気づかず、支部監督として申し訳ないことをした(次の宮崎さんにも)。

礼をしただけでいきなり疲れてる感じ。菅原さんはローを蹴ったところで足がもつれて倒れる。しかし立ち上がってすぐローを蹴る、反則だけれど気力で立ち向かっているのはよく分かる。

相手が右ローからパンチ、パンチ、パンチと連打、そこから右ローにつなぐ。菅原さんはローで何とか反撃するものの、パンチが出ない。相手の攻撃に気迫で反撃、周りからも「行け行け」という声がかかるが、思うようにこの相手とはスタミナがある状態で戦えば組み手がかみ合ったかもしれないだけに残念。

手数は菅原さんの方が3分の1くらい。判定負け。

一般女子の部
宮崎さんグループ第二試合

宮崎さんも同じく3分おいただけで二戦目。相手選手(全日本王者)はサウスポーで、正面に立たないうまさがある。宮崎さんのパンチは位置的にまったく当たらない。そこに斜めから強烈な左ローからパンチ連打、ハイキックへと雨あられの猛攻。

宮崎さんはパンチだけで攻めるためガードが下がり、危険な状態に。左右ハイが両方とも頭にかすめる。

ローが次第にきいて、宮崎さんは足を引きずり始める。組みからボディに膝を食う。容赦ない攻撃でがくんと腰を折れ、「効果1」。心に反して体が前に出ず、前傾になったところにハイが飛んでくる。

効果2を取られて判定負け。それでも最後まで心は折れなかった。

続きます。