ビジネスマン戦記 – 講評編

ビジネスマン戦記

ビジネスマン戦記

文(講評以外):一号・西村知子

お店の方が冷や汗をかいてるんじゃないかというくらい飲みに飲み、
まだまだ行けるぜ!という状態でしたが、飲み放題時間の終わりがやってきてしまいました。

打ち上げの締めは槇山先輩が音頭をとっての一本締めでした。

2次会は……、あったんでしょうか
翌日は仕事だし、とにかく朝が早かったのでみなさん早めに帰路につかれたようです。

最後に、勝った方も負けた方も今回の試合を今後の糧としていただければと思い、
松原先生からの講評をもって、この企画の締めとさせていただきます。
みなさま、長らくお付き合いいただき、ありがとうございました

ビデオ撮影を手伝ってくれたしまちゃん、写真を使わせてくれた松田先輩、事前インタビューが録れてなくて困ってたところを西原さんに連絡をとってくれた木下先輩、寄稿してくれたYさん、インタビューに答えてくれた選手のみなさま、おもしろいよって声をかけてくれた先輩方、「実況書いてください」「講評も書いてください」等等のお願いをイヤな顔ひとつせず引き受けてくれた松原先生、みなさま本当にご協力ありがとうございました。
また次の企画でお会いできればと思います。
押忍!

講評
松原先生より

酒井さん

酒井さんは、足踏みでリラックスするというやり方で試合に臨んだんですが、とにかく右を当てたいという意識が強すぎて、攻撃のパターンが同じになってしまいましたね。前蹴りのフェイントから右のパンチという組み立てだったんだけど、前蹴りを一度も当てていないので相手が前蹴りを意識していませんでした。相手を誘ってパンチ打ってきたところで前蹴りを入れればその後のパンチについても展開が変わったでしょう。結局、パンチのごちゃごちゃの打ち合いになって、その点が惜しかったと思います。
途中から体を左に倒して相手のパンチをかわしながらローを蹴るっていうのをやり始めたので、ああいうパターンをもっとやっていれば良かったと思うんですけど。全体的にガードが低いので、相手のパンチをもらっちゃうケースが多かった。それと投げられるケースが多かったので、組技の強化も必要でしょうね。

野々山さん

野々山さんは、1試合目は神がかり的にすばらしかったですね。野々山さんのベストバウトだったと思いますよ。野々山さん、もともとはガードが低かったんですよ。それでパンチを食うことが多かったんですけど、今、細谷さんに直してもらって右ストレートが出るようになり、同時にガードが高くなりました。背が高く見えるので、相手はやりにくいでしょう。今回はパンチ一辺倒だったですが、僕の希望としてはこれでさらに左の前蹴りがストッピングで入ると、さらに今のパンチが生きると思います。パンチだけだと打ち合いになったときに多少は相手の攻撃も受けてしまいますから。この姿勢でローとかを蹴るとバランスが崩れてしまうかもしれないので、左右の前蹴りが出るようになると相手にはやっかいですね。日本拳法方式ですね。
それと本来もっと行けるはずだった膝蹴りが今回不調だったんで、首相撲で相手を崩してから膝を入れればより強い大魔神が見れるんじゃないか。期待しております。
決勝はどちらに旗が挙がってもおかしくなかったと、僕は思いますね。
野々山さんはステップインしてパンチを打つので、遠い間合いからパンチがヒットしていますね。決勝の賀川さんについていうと、蹴りはよく伸びるのに、パンチはふみこんでいないので、せっかくの重いパンチが当たっていません。このあたりは、距離の問題ですね。賀川さんはパンチを打つときにステップインが必要だったかと思います。

伊東さん

伊東君は第1試合で、組み合った体勢でズボンをつかんでタックルのように倒しています。ポイントにはならなかったですが、組技でも上になれるように上達していますね。1回戦は遠いところからの左フック、ローからの右ストレートが冴えていました。1回戦はちょっと硬くて、今1つ蹴りが出てなかったんですけど、決勝になると今度は蹴りも全開でした。さらに寝技も自信をつけていますね。いつも稽古後に私と寝技の研究をしているんだけど、それが効果を発揮しているならうれしいです。
決勝本戦では倒してマウントになって、その場で上になって、効果を取っています。試合としてはこの効果が大きかったですね。その後は、カウンターに切り替えて右ローや左ミドルも使うようになりました。自分から行く場合はステップインが必要なんだけれども、「待ち拳」の状態だから相手のジャブに対して踏み込まなくても蹴りが当たっています。

課長→本部長

松並さんはもともとスタンスが良くて、右の相手の左側にステップインして「裏を取る」状態になるのがうまいんだけれども、今回はさらに相手の攻撃をステップバックして、打ち合いでは顎をよく引いて頭を振りながら先にパンチを当てるという良い状態になっていますね。パンチがガードにもなっていて、攻防が一体化しています。「パンチのみvs蹴りのみ」のスパーをやっていますが、そのコツが完全に飲み込めています。
今回は組みも強かったし、寝技も下になってもひっくり返していました。数ある空道の技のなかから、自分に合ったものを最小限身につけて磨くというビジネスマンの理想ができていました。今後の大会では相手も研究してくるでしょうから、あと一つ、二つと試合ごとに技を付け加えてほしいですね。

遠藤さん

遠藤さんも、松並さんと同じようなスタンスを作るべきだったと思うんだけど、出入りの踏み込みが少し浅かったかな。相手の技をすかすことができれば、踏み込めたはずです。自分だけ打てる距離に立たなかったので、パンチが有効に当たらなかった。自分から斜め右に回るようにした方がいいですね。それがあの左ストレートが思ったより当たらない原因だと思います。相手のパンチはあまり伸びてなくてフック系ですから、斜め右に入っていたら受けなかったでしょう。それと、右対左だと、相手のお腹あたりを狙ってもっと前蹴りを出せば良かったですね。ローは非常に良かったですが。
あと、自分が前出る時に顎が上がっちゃってる。それも意識して直したいですね。

海野さん

海野さんはですね、やはり基本が極真ルールのスタンスなので、正面に立ってしまっています。それと蹴りの後で一瞬崩れるので、そこを狙われている。途中で右にスイッチしていて、そのときも相手と真正面で向き合ってしまっている。さらに打ち合った時に顎が上がってしまう癖もあります。そのあたりを是非修正してもらいたいと思います。松並さんと同じように距離を保ちながら右斜めに入るということです。
それと、本来は蹴りが得意なのについつい顔をたたきに行っていますが、蹴りを攻撃とカウンターで多用して、それからスタンスを確保してパンチに行く方がもっとすっきりした組み手になるんじゃないかな。
遠藤さんと海野さんには松並さんのビデオを配布しますので、左構えの基本スタンスを研究してもらいたいと思います。これはサンドバックでは無理で対人でしか稽古できませんから、稽古後に約束組み手をやってみて下さい。遠藤さんはそこから返しのフックに良いものがありますし、海野さんは蹴りが上手なので、そこにつなげるようにしてパリエーションを伸ばしていければいいですね。

西原さん

最初の押す力はすごかったですねえ。気迫も素晴らしい。
ただ、試合は極度に緊張するのであの力が出るわけだけど、それを持続させるのが難しい。気持ちの上でもっとリラックスして、力を二割くらい抜くと実際には相手に伝わる力は変わらないので、もっと持久できたんじゃないかな。技術もパンチから蹴り、蹴りからパンチという流れのうちで一つ何か「これ」という得意技を身につけると、闘志が生きてきますよ。

小原さん

今回は、右ローに尽きますね。左肩でタックルして相手が崩れると、どんな距離からでも右ローを蹴れるし連発もきく。これは大きな武器です。これを軸に、後ひとつ、ふたつ左ミドルや左ボディなんかを基本ルールの間に修得してもらいたいかな。鬼に金棒を求めるようなもんですが。
打撃に必要な気迫とか殴り合う中でも距離を見極めるセンスとかは教えてどうこうできるものじゃないから、天性のものを感じます。

宮崎さん

宮崎さんはパンチ中心なので、ステップを使って攻撃を散らしてくる戦略には弱いですね。パンチを振っても蹴りの距離をとられてしまっているので、ほとんど届かないですから。二回戦ではさらに右vs左でこちらが打てない位置に立たれてしまっているので、ほとんど蹴られ放題ということになってしまいました。相手を正面に立たせるように向きを変えなければならないんだけど、これは稽古したことがないかもしれません。私の女子部研究が不足していたんで、これもすまなく思います。
顔面に入ればパンチだけで行くという手も実際ありうる、パンチとローだけというのも1つのやり方なんですけれども、しかしまあ五級以下では積極的に蹴りを出していくような稽古にもう少し変える必要があるとは思います。敢えてパンチを減らして蹴りだけでスパーしてみたらどうでしょう。
それと、二人とも、試合間隔が三分で短かったですねー。あまりにも不公平でした。これは運営側のミスだと思います。抗議しなかったのも反省しています。

菅原さん

四級以上で顔面を専門にしている人が基本ルールの相手と戦うとき、男ならばウェイトなどで体力がついたのを良いことに正面から叩きつぶす戦法をとることが多いので、私は2号はそれならば黒帯相手でも勝機があると予想していました。その予想がはずれましたね・・これはまあ僕の方の教え方のミスだったわけで、すまないです。
案に相違して、4級以上のグループはステップを使って遠い間合いからステップインして自分だけ打ってくる、で、また離れてくっていう距離を使うような戦略というかやり方をとってきました。女子部の流行なんだろうか。これはスタミナが無駄使いするほどなければできないんだけど、女子は筋力がないせいかみんなこの戦法でした。宮崎さんの相手もそうだったわけですが、我々は狭い所で練習してるので、あまりそういう組み手をしてこなかった。
こういうときは追いかけ回して相手が飛び込んでこざるを得なくして、入ってきたところをカウンターを合わせれば良かったですね。前蹴りとかパンチとか。そこからハイにつなげればよかった。それを追っかけて自分から蹴っていったので、すかされて直後にローからの連打をもらってしまいました。
こういうすかしてから反撃するというのは、顔面でやるようなカウンターの取り方です。相手がとったこの戦略も、今後はやりましょう。
こういった相手に自分から攻めるなら、遠い間合いの相手に当たる、ちょうど子供たちが午前中にやっていたようなハイキック合戦になります。遠いところからケンケンしてハイキックを当ててましたが、踏み込んで2歩3歩軸足をケンケンしながら蹴ってくるようなやつ。ああいうハイキックが蹴れるようになれれば、遠くの逃げてる相手にもハイを当てられると思います。さらに事前に何か別のフェイントをかけるとかですね、これも子供たちがやっていた、内回し蹴りですね。かけげりっていうのかな。ああいうのの直後にまたハイを蹴るとかも、ありえたかもしれない。これは少年部に教わっている感じだけど。

おつかれさまでした! 😀