平安孝行「地方からの挑戦」(後編)

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──:じゃ、ちょっと、そろそろ最後で、今後どんなふうに武道の人生を進めていくつもりですか?

平安:心が弱いんで、やっぱ。技術はずーと年取っても伸ばしていきたいんですけど、とにかく、こう物事に動じない心をやっぱ得たいですよね。毎回、上がりようがすごいんです。

──:じゃあー、せっかくだから世界大会について聞きましょう。

平安:世界大会ですか?緊張で…

──:前の晩に吐いたって言ってたじゃない。

平安:みんなに言われるんですけど、「全部交わせたんじゃないか」とか…。スパーではね、いつもやってるメンバーでのスパーでは全部避けれるんですけど、なんか、やっぱ心が弱いんで、ダーーーって試合にいっちゃうんですよね。

──:なんかねー、単純に見えるけどねー、外人のパンチは。

平安:はい。うちの先輩とかは油断しとったとか、言いますけど。

村上支部長:ガチガチだった?

平安:んー、ガチガチですね…絶対僕は優勝するんだと思ってて、絶対優勝してやるんだって、それでガチガチに。一回戦は何やっとるんかわからんかった(笑)。

──:もうちょっと余裕が持てればいいなーって?

平安:余裕を持ちたいですね。日常生活でもそうですね。ちょっとしたことで結構精神的にダメージを負うので、それをなくせたら・・・。

──:体調そのものは、どんな感じなんですか?こんだけの量の練習をやってて。

平安:だるいですね。

──:コンディショニングっていうのはね、選手はやっぱりなかなか上手くいかないところあるじゃないですか?最後の1週間どうやって抜くかっていうのが、それも精神的な面にもよるんでしょうけど。ウチのWARSにも出てくれた郷野聡寛選手、いまプライドに出てるでしょ。昨日だったかな、1週間以上前なのに「本日をもって稽古を終わりします。明日から抜きます」って、書いてあったよ。10日くらい前かなあ。

平安:んーそうですね、いまだに抜く時もあれば、抜かない時もあって、いまだにこう研究中なんですよね。ちょっと前までは、日曜日に試合があるとしたら水曜日までは、やってたんですけど、最近は1週間余裕をもって勇気をもってあけてみたりもしたんですけど。

──:なるほどね。ま、人によって違うだろうからね。前の日、徹夜で道場設営とかやってる藤松みたいに世界大会で優勝するやつもいるからね。

平安:そうですね。

──:一人一人、調子も違うだろうから。…じゃ今回は、一応、万全の体勢で臨むと。パンクラスに。

平安:はい。臨みます。

Posted by 佐藤@那覇道場